Ａ：
確かに、くも膜下出血の前に「警告頭痛」と呼ばれる頭痛を感じる方がいらっしゃいますが、まれです。頭痛を訴えて脳神経外科の外来にお見えになる方のうちのほとんどは、脳には異常がなく、肩こり、蓄のう症（副鼻腔炎）、虫歯などが原因の頭痛です。
頭痛の多くが脳と関係がない理由の一つとして、脳と頭蓋骨（骨自体）には「感覚がない」ということです。ですから、脳の病気の特徴として、「頭痛もないの に手足が動かなくなったり失語症が出る」事があるのです。ただし、脳の太い血管や脳を包む「硬膜」という所には感覚があります。
硬膜を圧迫するような病変があるとき（例えば大きな脳腫瘍）は頭痛となります。後頭部（首の付け根）に激しい痛みを感じる場合、首の血管が裂ける「血管解離」という恐ろしい病気の症状のこともあります。

いずれにしても、ひどい頭痛、長い期間続く頭痛はあまり我慢はしないで専門医にご相談下さい。

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